指導者として感じること
やりがいと大変なこと
浦田:やりがいを感じるのは、自分が投げかけたもので選手の感覚や価値観が変わる瞬間が見えた時ですね。
松田:特に育成年代は顕著ですよね。
浦田:大変なのはやはり人間関係と信頼構築です。赴任してきた頃は、今までの活動と私が求めることのギャップに対して選手や保護者から意見をいただくことがありました。あとはシンプルに労働時間。教員はとにかく時間が足りない。サッカーに関してもっと他のチームやU15の試合も見に行きたいし、もっと携わりたいけど、その余裕がないです。
松田:今教育に携わる方にとって、人間関係や労働時間は1番の共通の悩みかもしれません。
女性指導者であること
松田:女性指導者特有の悩みなどはありますか?
浦田:どちらかというと今は男性指導者が抱える悩みの方が多いんじゃないかと感じています。私たちはロッカールームに普通に入れるし、良くも悪くも選手の日常の細かいところまで見ることが出来るけれど、男性指導者に同じようにされたら選手は嫌悪感を感じてしまうかもしれない。良くも悪くもですが、そういった意味では女性指導者で良かったなと思っています。
松田:ある意味、男尊女卑ではなく女尊男卑な風潮も最近はあるかもしれません。
浦田:ただ、親御さんや選手によっては女性指導者が好きじゃない方々もいますよね。確かに私も選手だった頃は女性指導者が嫌でしたが、今はもう女性指導者の質も変わってきています。それでも元々男性指導者だったところから女性指導者に変わったチームはそういう目で見られる部分があるらしく、いまだにそんなことがあるんだな、と感じます。
松田:女性指導者だからという悩みはその人自身の問題というより、周りの環境要因がすごい大きいのかもしれません。
前回の秋山さんとのインタビューより
松田:秋山さんが「選手としてのキャリアがないことに対して、指導者として少しコンプレックスを感じている」というお話がありましたが、どう思われますか?
浦田:逆に自分は指導者としてサッカー選手だったからと思われるのが嫌で、そう思われないために教える技術を高めようと思っています。サッカー選手だったから指導が上手いではなく、この人だからこの指導ができる。キャリアがあるかどうかで判断されるのではなく、選手の感覚として、「この人が言ってることはすごいな」と納得させられるかどうかだと思います。指導内容はもちろんですが、ゲームの前半と後半でチームを変えられるかどうかであったり、指導したことで選手たちが変わったと自信を持てるほどの指導力を持つしかないですよね。
浦田:今は情報に溢れていて、Youtubeでボールの蹴り方やゲームの戦術とかいくらでも出る。サッカーの指導をできる人は山ほどいて、知識を教えることは誰にでもできます。でも同じことを教える子たちに合わせて言葉を変換したり、教え方を工夫したりして「〜さんらしい」って思ってもらえるかどうかを大切にしています。
松田:キャリアがある指導者だからって見られないようにしている、という感覚はある意味励みになると感じました。
最後に
今後のキャリアプラン
浦田:これから流経大柏を全国に出し続け、注目してもらうことで伝えられるものもあると思っています。最近はインタビューや講演などを通し、人の心を動かすことにおもしろさを感じています。少し前までは2、30年のプランとして、総合型のスポーツクラブを作ることを考えていましたが、組織が大きくなればなるだけ自分の想いが分散されてしまうと感じ、今は自分がいる場所で、自分の口で伝えていくことをやりたいという想いが自分の中であります。
松田:上位ライセンスの取得やWEリーグでの指導を考えることはありますか?
浦田:現時点では考えてないですね。でももしかしたらやってるかもしれないですね。(笑)
浦田さん、ご協力ありがとうございました!
このインタビュープロジェクトでは、今後も現場で活動されている指導者の方にスポットライトを当て、様々な話をお聞きして参ります。ぜひこの活動に賛同してくださる方がいましたら、お問い合わせやDMよりご意見ご感想、あるいはSNSでのいいねやシェアなどで応援していただけたら嬉しいです。よろしくお願いいたします。

